リビングがカフェになった! – モカマタリ物語

「噂どおりのモカマタリ…」

「リビングがカフェになった!」

「家じゅうがコーヒーの香りに包まれた…」

「モカマタリの香りに優しく抱かれているよう…」

「休日、もっとも楽しみな時間、それはモカマタリを淹れること!」

「モカマタリって、イエメンのコーヒーなの?」

パッケージの封を切る。
モカマタリの豆が表れた瞬間。
コーヒーの香りが広がり部屋中が満たされていきます。

それは、一瞬でリビングがカフェに変わる不思議な瞬間。

ほのかに甘さを含んだ香りの奧には、チョコレートやフルーツのような奥深さがあるリッチでエキゾチックなアロマが漂います。
モカマタリの香りはエレガントな香りに留まらず、古代からイエメンの地で培われ続けた「時間」の香りを感じさせます。

モカマタリの豆を挽くと、手元から、さらに深い香りが立ちのぼります。
ドリップする前から、心と体を癒してくれる特別な時間になることを約束してくれるようです。

1.モカマタリとは?古代から続くイエメンの至高の珈琲豆

モカマタリとは、イエメンの厳しい自然環境で古代から栽培され続けてきた珈琲豆のことです。
標高1,700~3,000mの山岳地帯の急斜面で栽培されている独特のフルーティーな香り、酸味、コクが味わえるのが特徴です。

モカマタリの名はアラビア半島の南西端に位置する港町「モカ」に由来しています。
「モカ」は交易港として世界中に名を馳せた場所であり、イエメンの珈琲豆はそこから出荷されていました。

イエメン産の珈琲豆は特に手作業による乾燥と発酵のプロセスが知られており、伝統的な製法がモカマタリの特別な風味と香りを生み出すのです。

他にはない独特の風味を持つことから、古くから「至高の豆」として愛されてきました。

2.モカマタリの特徴とは?その味わいと香りの個性カマタリの特徴とは?その味わいと香りの個性

モカマタリの魅力は、その唯一無二の風味と香りにあります。

イエメン特有の乾燥した気候と標高の高い山岳地帯で育つため、豊かな味わいが育まれます。

特徴としては、フルーティーで定番のある酸味、そしてほんの少しスパイシーで複雑な香りがあり、これがモカマタリの個性を際立たせています。

モカマタリを口にすると、チェリーやベリーに似たフルーティーな酸味が口の中に広がり、その後、チョコレートのような濃厚で甘い味が続きます。

そして、その中にシナモンやナツメグのようなスパイスのニュアンスが感じられ、他のコーヒーには無い独自の複雑な味わいが堪能できるのです。

3.『モカマタリ』との出会い!

茨城県水戸市で、「コーヒーを楽しむ会」が催されました。
そこで、珈琲道の大御所である御年86歳のコーヒー専門店のオーナーに尋ねました。

わたし:「先輩の経験上、美味しい珈琲豆を教えてください」

大御所:「モカマタリかな…」

私は、モカマタリという珈琲豆をはじめて聞きました。(珈琲焙煎士として恥ずかしい…)
ただ、面白い名前なので、1回でその名前を憶えました。

そこで、さっそくモカマタリを購入したのです。

『イエメン バニーマタル アル・カマリア/ ナチュラル』を購入。
早速、焙煎しました。

1ハゼを3分ジャスト。

1ハゼと2ハゼの間が約25秒。

2ハゼがはじまり20秒で煎り終わり。

シティーローストに仕上げました。

数日寝かした方が美味しいのは分かっていても、試飲したいじゃないですか!

早速、ドリップ。
すごい。
焙煎直後なのに、エレガントに香りが広がりました。
また、その晩は翌日までガス抜きをしていたのですが、これまでで一番、甘い香りが店中に広がっていました。

ウレシクテ!

ウレシクテ!

その日の試飲から「モカマタリ」。

評判が良くて、翌日の試飲も「モカマタリ」。

翌々日も「モカマタリ」。

1週間後、テイクアウトコーヒーを買いに来たお客様。
「どのコーヒーがいいですか?」と尋ねると、「モカマタリ」。

すっかり人気商品に育ったのです。

4.イエメン バニー・マタル アル・カマリア


(1)アル・カマリアとは?

イエメンの首都サナアの旧市街には、美しい日干し煉瓦造りの建物が立ち並び、歴史ある世界遺産の街並が守っています。

ここは、かつて「海のシルクロード」として、インドや東アフリカ、地中海に渡りところの建物には「カマリア窓」と呼ばれる半円形の色鮮やかな窓があり、これは「月」を意味するアラビア語の「カマル」に由来しています。

このカマリア窓の中、強いアラブの陽光が差し込むと、ステンドグラスのように柔らかな色合いが室内に広がります。

その光景は、イエメン産コーヒーの豊かな香りや風味と共鳴するようなものです。景色と香りのイメージが重なり、「アル・カマリア」というブランド名が生まれました。

(2)イエメンのコーヒーとは?

イエメン東部の急峻な山岳地帯で、このコーヒーは栽培されています。 岩が険しい地形が広がり、白い日干しレンガで作られた農家の家々が谷沿いに点在し、この地域ならではのユニークな風景がわかります。

多くの農家は認証を受けていないもの、昔ながらの有機農法を守り続けています。

この地域には年に2回の雨季があり、それ以外の期間はほとんど降雨がありません。

2~4月の降雨でコーヒーの木が花を咲かせ、平均して10月ごろには収穫できるまでに収穫は完熟の状態を見つめながら行われ、枝ごとに熟度が違うため、熟した実だけを丁寧に収穫しています。

乾燥工程では、農家の庭先に日干しレンガを敷き詰め、その上でコーヒーチェリーを天日干しして乾燥させます。 乾燥が進むとチェリーは黒紫色に変わり、温度の変化により発酵度合いが異なるため、各農家ごとに風味の違いが生まれます。

農家ごとに異なる工程で仕上げられたコーヒー豆が、輸出業者の工場で穀物と言われた後に、良い意味で不均一な状態でブレンドされることも一般的です。

方法を経て私たちの手元に届くこのコーヒーは、イエメンのコーヒーならではの力強さと複雑な味わいをもたらしています。


(3)バニー・マタルとは?

イエメンの主都サナアは 、イエメン産スペシャルティおよびプレミアムグレードのコーヒーの主要な産地としても知られています。

この地域には特に有名なコーヒー産地がいくつかあり、ヘイマ・ダキリヤ、ヘイマ・カリジヤ、バニー・マタル、バニ・イスマイル、ハラーズがその代表例です。

バニー・マタル地区は、サナア県南西部に位置し、アラビア半島の最高峰であるナビ・シュアイブ山(標高3,666m)の周辺に位置します。

日本でも「モカマタリ」として知られる名前は、ほとんどがバニー・マタル産のコーヒーを指しています。

5.通称『モカマタリ』、イエメン バニー・マタル アル・カマリア

「モカマタリ」。イエメン産のコーヒーがリビングをカフェに彩る。

それは、本当に幸福なひとときにしてくれます。

イエメンから届くモカマタリの一杯は、一杯のコーヒー以上の特別な体験をもたらしてくれるでしょう。

フルーティーな香りが漂い、口に含むとベリーやチョコレートの複雑な味わいがゆっくりと広がります。

その先にある風味と香りは、心を込めて、疲れた体を癒すような安らぎをもたらしてくれます。

モカマタリは、イエメンの歴史や自然が詰まった贈り物です。

古代から受け継がれる伝統と、イエメンの地で育まれた豆が、私たちに豊かなひとときを提供してくれます。

モカマタリの一杯が日々のストレスをやさしさに変えるだけでなく、時を超えた至福な感覚を味わわせてくれます。

「モカマタリ」に出会ってください。